「腸活」という言葉、今はほとんどの方が知っているでしょう。それでは、腸活がどうしてダイエット効果があるのかご存知でしょうか。痩せやすいか・そうでないかは、腸内環境がカギを握っています。「ダイエット効果があるなら、腸活をやってみたい!」そんな方へ向けて、腸内環境が大切な理由や、簡単腸活レシピなどをお伝えします。ぜひ参考にしてくださいね。
1.なぜ「腸活」はダイエットに効果があるの?
○腸活とは腸内環境を整えること
腸活とは、腸内環境を整えることで健康に良い効果を期待するものです。
腸は食べ物を消化・吸収するだけでなく、私たちの体を病原体から守る役割も担っています。そのために腸には少なくとも1000種類、100兆個以上の腸内細菌が生息し、この腸内細菌の集団のことを腸内フローラと呼びます。腸内フローラではそれぞれの菌がうまくバランスをとりながら共存し、腸内環境を構成しています。
腸内フローラは善玉菌・悪玉菌・日和見菌(中間菌)と呼ばれる3つの種類に大きく分けられます。簡単にご説明すると、善玉菌は体に良いとされる効果をもたらす菌、悪玉菌は増えすぎると体に害が生じる菌です。そして日和見菌と呼ばれる菌は普段は害になることはありませんが、体の免疫力が弱ると悪さをすることがある菌です。
腸内フローラのバランスは健康リスクを引き起こすと言われています。つまりは、腸内フローラのバランスを整えることは将来の病気のリスクを減らし健康的な体づくりをすることにつながるということです。
○腸活すると痩せ体質になれる!
1940年代の無菌生物を作成した研究で、以下のことが発覚しました。
・腸内が無菌状態でも病原体に晒されなければ生き物は生きていけること
・無菌だと「肥満になりにくい」こと
・無菌状態の腸に悪玉菌が優位な状態の腸内細菌を移植してみると、エネルギーの体内への蓄積を通常よりも高め、脂肪を蓄積しやすくなること
・多糖類と呼ばれる糖類は無菌状態の体内では分解できず便として排泄されるが、腸内細菌が生息していると菌によって分解され、結果体内に吸収されることで肥満になりやすいこと
以上の研究結果によると、私たち人間は悪玉菌によって肥満になりやすい体質にされているということになります。
つまりは腸内環境を整えて悪玉菌を減らすことで、痩せやすい体質になれることが期待できるというわけです。
○理想の腸内環境とは
ダイエットのための理想の腸内環境は、悪玉菌の割合が少ないこと。そして腸内細菌(特に善玉菌)の種類や量が豊富であることです。
肥満などがない健康的な人の腸内環境は善玉菌が悪玉菌より優勢の状態なのです。
腸内環境がどんな状態であるかを知るもっとも簡単な方法は、便を観察することです。
善玉菌が優勢の良い状態の腸内環境の便は、黄色から黄色がかった褐色で柔らかいバナナ状の形状をしています。
反対に腸内環境が悪くなっている状態の便は、黒に近い色で悪臭が強いのが特徴です。
2積極的にとりたい食材
腸内環境を良好に保つには、以下のような食品を積極的にとることが大切です。
発酵食品
腸内細菌のバランスを改善し人に良い作用を与える生きた微生物(善玉菌)のことを「プロバイオティクス」と呼びます。プロバイオティクスは乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌、こうじ菌などの菌を指し、発酵食品に多く含まれます。
腸内環境を整え、善玉菌優位のバランスを作り出すために、発酵食品はとても良い働きをしてくれるのです。
プロバイオティクスの多い発酵食品は、ヨーグルト・乳酸菌飲料・チーズ・納豆・ぬか漬け・味噌・甘酒・キムチなどです。
オリゴ糖
プロバイオティクスと一緒にとることにより菌の栄養になり、その働きを助ける成分を「プレバイオティクス」(別名「善玉菌のエサ」)と呼びます。
このプレバイティクスの代表的存在が「オリゴ糖」です。
プロバイオティクスとプレバイオティクスを一緒にとるとより一層善玉菌の増殖を促すことができます。
オリゴ糖が多く含まれる食品は、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどです。
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸を含む食品は体に良いとされていますが、腸内環境にも良い効果を与えます。腸内細菌はオメガ3脂肪酸をはじめとした多価不飽和脂肪酸を代謝することにより、肥満を防ぐ働きをするのです。
オメガ3脂肪酸は、脂肪が多い魚(サケ、マグロ、マスなど)や甲殻類(カニ、ムール貝、カキなど)のような海産物、植物油(セイヨウアブラナ、大豆など)、亜麻仁油などに豊富に含まれています。
腸活におすすめ◎「海藻と豆腐のスープ」
海藻は食物繊維が豊富で、腸内環境を整えてくれる食材の代表的存在です。また、オリゴ糖を含む豆腐などの大豆製品は腸の善玉菌を活性化する作用のあるプレバイオティクスが豊富。これらを組み合わせたスープは、まさに腸活に持ってこいと言えるでしょう。豆腐と春雨で食べ応えがあり満腹感が得られやすい満足度の高いレシピです!!
次回も引き続き腸内環境についてのメリットやデメリット
お家で簡単にできるエクササイズなどをご紹介していこうかと思います!!